不動産売却、知っておくべき基本!④ ~売却活動の進め方~

前回のコラムでは、不動産業者から提示される査定金額や売買条件を精査し、適正なのか売主ご自身で判断する方法をご紹介しました。続いて本コラムでは、実際の売却活動の具体的な進め方についてご紹介します。

STEP④:売却活動の進め方

実際の売却活動において、売主であるご自身が関わるものには、内見の準備があります。
本章では、内見に向けてに準備すべきこと、内見での心得をご紹介します。

a.物件の魅力を高める

i.内見前にすべき準備

・掃除の徹底:特にキッチン、浴室、トイレなどの水回り。購入希望者は想像以上に細部を見ています。
・不要物の整理:クローゼットや押入れの中身も整理し、広く見せる
・修繕と補修:壁のキズや汚れの修復、緩んだハンドルの修理など
・消臭対策:特にペットや喫煙による臭いの除去
・明るい印象づくり:カーテンを開け、照明を点灯させる
・適切な室温管理:季節に応じた快適な室温設定

家具やインテリアを適切に配置するホームステージングを行うと、空室よりも魅力的に見せることができます。内見者の動線を意識して改善ポイントを探してみましょう。

ii.簡単にできる見栄え改善ポイント

少ない労力で大きな効果が期待できる改善ポイントには以下があります。

・玄関周りの清掃と整理:第一印象を左右する重要なポイント
・室内の明るさの確保:照明器具の交換や電球の明るさアップ
・壁紙の部分補修:特に目立つ場所のシミや剥がれ
・ドアや窓の建付け調整:スムーズな開閉で快適さをアピール
・カビの除去
・庭や外構の手入れ:雑草の除去、植栽の剪定など

清潔感と機能性を高める簡単な改善に注力する方が得策です。

b.購入希望者との交渉

i.内見対応時に注意すべきこと

内見は購入の判断を左右する重要な機会です。以下のポイントに注意しましょう

・適切な立ち会い:売主であるご自身が立ち会う場合は、過度な詳細の説明や押し付けを避けましょう
・購入者のプライバシー尊重:自由に見学してもらう時間も確保してあげましょう
・質問への的確な回答:分からないことは「わからない」と正直に対応しましょう
・生活情報の提供:近隣施設の使い勝手など、実際に住んでいた人しか分からない情報には価値があります
・誠実な対応:売主も買主も同じ立場です。円滑な取引を進めるには信頼関係の構築が必要不可欠です。購入希望者からの質問は誠実、具体的に回答するように心がけてください

また、不動産会社の担当者に内見対応を任せる場合は、事前に物件の特徴や伝えるべきポイントを共有しておきましょう。

ii.価格交渉のポイント

値下げ交渉は売買において自然なプロセスです。
交渉に対応する際は、以下のポイントを押さえましょう

・値下げ可能な最低ラインを事前に把握し決めておく
・即答せず、検討する時間を取る
・根拠のある交渉:単なる値引きではなく、周辺の成約事例や実売事例、賃料推移、開発状況等、根拠に基づいた価格提案を求める

判断に迷った場合は、「少し考えさせてください」と即答を避け、冷静に判断することが大切です。不動産会社のアドバイスも参考にしながら、感情に流されず交渉を進めましょう。


ここまで読んでいただき、実際の売却の進め方は掴んでいただけましたか?
本コラムに続き、売却に関する手続きの流れについて詳しく説明したコラムが続きます。
楽しみにお待ちください!

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