初めての不動産購入ガイド⑥〜物件探し・物件情報の入手方法〜

不動産購入において、一番の肝になるのが、どの物件を購入するかです。
そこで本章では自分の理想の物件の探し方について詳しく解説していきます。


4.物件探し・物件情報の入手方法

a. オンラインとオフラインの情報収集

物件の探し方は主に2通りです。

一つはオンラインの総合サイトでの検索、もう一つはオフラインで不動産屋に行って探す方法です。
それぞれメリットデメリットがあるので、両方で幅広く不動産を探すことをおすすめします。

i.オンラインでの情報収集

まず初めにオンラインでの情報収集です。
主な不動産ポータルサイトとして、以下が挙げられます。

楽待:投資用物件に特化、投資家コミュニティも活発
健美家:不動産投資の総合サイト、教育コンテンツも豊富
SUUMOHOME’Sアットホーム:居住用物件の最大手

オンラインで情報収集をすると、圧倒的な情報量にいつでもアクセスできる一方で、
情報の正確性が曖昧、実際の物件の空気感がわかりにくい、などの短所も挙げられます。
このデメリットを補うために、オフラインでの情報収集も並行して行うことを強くお勧めします。

ii.オフラインでの情報収集

オフラインでの情報収集方法は以下の通りです。

地元不動産会社への直接訪問
 →インターネット未掲載の「水面下物件」情報を入手できる可能性がある
地域の相場感や将来的な開発計画など、ウェブでは得られない生の情報が収集可能です。さらに、訪問時は具体的な購入条件(予算、エリア、物件種別)を明確に伝えることで、より良い提案が期待できます。複数社を回ることで、同じ物件でも価格や条件が異なる場合があることもあります。

投資家セミナーへの参加
 →不動産投資の最新トレンドや法改正情報をいち早く入手できます。また、実際の投資体験談を聞き、教科書では学べない実践的なノウハウを習得する絶好の機会となります。セミナー後の懇親会等がある場合は、より深い情報交換や共同投資の機会も生まれることも期待できます。

現地での物件情報収集
 →投資予定エリアの実地調査により、ネット情報だけでは分からない街の雰囲気将来性を把握することが可能です。さらに、近隣住民や商店主とコミュニケーションを図ることで、エリアの住みやすさや治安情報を収集できます。異なる時間帯での現地確認により、交通量や騒音レベルの変化を実体験できることも現地に赴くメリットの一つです。

実際に足を運ぶことでしか得られない情報も多いので、物件購入の際はできるだけオフラインでの情報収集を行うことをお勧めします。

b. 不動産ポータルサイトの賢い使い方

オンラインでの物件情報収集は主に、不動産ポータルサイトで行います。そこで、本章ではポータルサイトの具体的な使い方や、検索時のポイントを紹介します。

i.効率的な検索のコツ

1. 予算範囲の明確化

自己資金と借入可能額を事前に金融機関で確認し、現実的な予算設定を行うことが重要です。
物件価格だけでなく、仲介手数料、登記費用、不動産取得税などの諸費用も含めて計算する必要があります。
投資用物件の場合は、年間収支がプラスになる価格帯を逆算して設定し、予算範囲は±10%程度の幅を持たせることで、良い物件があれば多少の価格調整に対応できる準備をしておくことが大切です。

2. エリアの絞り込み

最寄り駅からの徒歩時間を実際に歩いて確認することもおすすめです。不動産広告の徒歩時間は80m=1分で計算されているため、実際の感覚とは異なる場合があります。
急行・快速停車駅は資産価値が安定しやすく、将来の売却時にも有利になり、複数路線利用可能な立地は、災害時や運休時のリスク分散効果があるため、長期投資を考える際には重要な要素となります。
また、今後10年間の人口動態予測や再開発計画も考慮してエリア選定を行うことで、将来的な資産価値の変動を予測しやすくなります。

3. 築年数・構造での絞り込み

投資目的での購入の場合は、それぞれの特性を理解することが重要です。
木造は法定耐用年数が22年で融資期間に影響するため築年数を重視し、鉄骨造は軽量が27年、重量が34年の法定耐用年数で中長期投資に適しています。
RC造は法定耐用年数が47年と長く、長期融資が可能で資産価値も安定しています。特に1981年(昭和56年)以降の新耐震基準物件を選択することで、地震保険料軽減や融資条件改善のメリットを享受できます。

構造法定耐用年数備考
木造22年
軽量鉄骨造19年 または 27年骨格材の厚みで変わる
重量鉄骨造34年
RC造(鉄筋コンクリート)47年

4. 利回りでの検索

表面利回りだけでなく実質利回りも計算することが重要です。
実質利回り「(年間家賃収入-年間経費)÷(物件価格+購入諸費用)×100」で計算され、より現実的な収益性を把握できます。
エリア相場より明らかに高利回りの物件は、何らかの問題がある可能性があるため、空室率、修繕費、管理費を含めた総合的な収益性で判断することが大切です。

ii.不動産サイト活用術

不動産情報サイトは数多く存在しますが、それぞれに面白い機能を備えています。ここでは、3つの不動産購入に役立つものを紹介します。

楽待CF(キャッシュフロー)シミュレーション機能
物件ごとに詳細な収支計算を提供し、融資条件や経費を入力して実質的な収益性を確認できる優れた機能です。
月次・年次の資金繰りを事前にシミュレーションでき、同じエリアの類似物件との利回り比較機能により相場観を養うことができます。
「投資指標」では、CCR(自己資金収益率)やROI(投資収益率)なども自動計算されるため、投資判断に必要な指標を包括的に確認できます。

健美家
健美家では、物件検索と並行してコラムでの学習を進めることが効果的です。
高頻度で更新される専門コラムで税制改正や市場動向などの最新情報を習得でき、「失敗事例」コラムでは実際の投資家の体験談からリスク回避方法を学習できます。
さらに、初心者向けから上級者向けまで、レベル別の教育コンテンツが提供されており、著名投資家の連載記事では具体的な投資手法や物件選定基準を詳しく解説しています。

SUUMO
詳細な立地情報と豊富な写真が大きな特徴です。周辺環境情報が地図上で視覚的に確認でき、ストリートビューとの連携により現地に行かずとも周辺環境を詳しく把握できます。
間取り図と室内写真が豊富で、リフォーム箇所や設備状況を事前に確認できるほか、「住みやすさ」レポートでは実際の居住者による街の評価や口コミを参照できるため、居住用物件選びに大変有効です。 

c. 不動産会社の選び方と付き合い方

不動産購入において、物件選びと同じくらい重要なのが不動産会社選びです。同じ物件でも、どの会社と取引するかによって、購入条件や満足度、その後の投資成果まで大きく変わることがあります。

本章では、信頼できる不動産会社を見極めるポイントを解説します。

i.良い不動産会社の見極めポイント

地域での実績と評判を確認する際は、宅建業免許番号の更新回数が一つのわかりやすい指標です。括弧内の数字が更新回数を示しているため、多いほど営業歴が長く、地域での取引実績年数や同エリアでの成約件数が多い傾向があります。

さらに、インターネットでの口コミだけでなく、業界団体への加盟状況信頼性の指標として活用できます。
全日本不動産協会や全国宅地建物取引業協会連合会への加盟は、一定の業界基準を満たしている証拠となります。

不動産購入のパートナーとなる、担当者の知識レベルを見極めるには、宅地建物取引士の資格保有は最低条件として、不動産鑑定士やFPなどの専門資格があればなお良いと言えます。
地域の相場観や将来の開発計画について具体的な説明ができるか、融資制度や税制について詳しく、購入者の状況に応じた最適な提案ができるかを確認することが大切です。

また、分からないことを素直に認め、後日、正確な回答をくれる誠実性も重要な判断材料となります。

最後に、透明性の高い取引姿勢は、長期的な信頼関係を築く上で欠かせません。
手数料体系の明確な説明と追加費用の事前告知、物件の不具合や懸念事項について包み隠さず説明する姿勢が重要です。
契約書類の内容を分かりやすく説明し、質問に対して丁寧に回答する姿勢や、他社物件でも顧客の利益を優先し、公平な比較検討をサポートしてくれるかどうかも重要な判断基準となります。

ii.不動産業者との効果的な付き合い方

購入条件を明確に伝えることは、効果的な関係構築の基本です。予算、希望エリア、物件種別、購入目的(住宅用か、投資用であればキャッシュフロー重視か資産形成重視か)を具体的に説明し、購入時期の希望や融資利用予定の有無も事前に伝えることが重要です。
NGの条件(築年数、構造、立地条件など)も明確に伝えることで、無駄な物件紹介を避けることもできます。

そして条件変更がある場合は速やかに連絡して情報を更新することが大切です。
また、定期的な連絡を取ることで、良好な関係を維持できます。都度、市場動向や新着物件情報を確認し、良い物件が出た際には連絡をもらうようにお願いすることも効果的です。

内見後は必ず感想等を伝えることで、担当者の提案精度の向上も期待でき、購入に至らない場合も断りの理由を具体的に説明することで信頼関係を築くことも期待できます。

最後に、複数社と関係を構築することもおすすめです。3〜5社程度の不動産会社と関係を築き、情報収集の幅を広げることを心がけてください。各社の得意分野(投資用、居住用、特定エリアなど)を把握して使い分けることも得策です。
他社からの情報も参考にしながら、価格交渉や条件改善の材料として活用することで、より良い条件での取引が可能になります。


ここまで読んでくださりありがとうございます。
次回のコラムでは、「物件価値を見抜くプロの視点」について解説します。
楽しみにお待ちください!

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